馬肉は豚や牛に比べて脂質が少なく、カロリーは少ない上に高タンパクです。
100gあたりのお肉の成分を比較しました。
馬肉 | 牛肉 | 豚肉 | 鶏肉 | |
---|---|---|---|---|
カロリー | 110kcal | 371kcal | 386kcal | 200kcal |
タンパク質 | 20.1g | 14.4g | 14.2g | 16.2g |
炭水化物 | 0.3g | 0.2g | 0.1g | 0g |
脂質 | 2.5g | 32.9g | 34.6g | 14g |
馬肉は脂質が圧倒的に少ないので、カロリーも自ずと低くなります。
牛肉や豚肉は特に脂質が多いことがわかります。脂って美味しいですもんね^^;
タンパク質量も他のお肉よりも多いのが嬉しいです。
炭水化物量は若干、他のお肉よりもあるものの、それをカバーするほどのハイスペックな栄養成分ではないでしょうか?
この表に記載されている成分は、全ての部位を比較したものではなく、平均値を示しているため、更に部位ごとに比較をすれば数値は増減します。
実際に鶏肉はささみであれば、カロリーは100gあたり、105kcalでタンパク質量は23g、脂質は0.8g、炭水化物は0gと馬肉よりも更に低い数値となっていることがわかります。
ささみはお肉の中でも圧倒的に低カロリー高タンパクで、ダイエットや糖質制限食に多用される理由がよくわかります。
ですが、比較してみると馬肉もささみ並みに優れた食材です。
ささみや鶏胸肉にこだわって脂質を落としている方にもオススメの食材といえます。
ダイエットや糖質制限に嬉しい栄養成分なことはわかりましたが、他の栄養成分はどうでしょうか。馬肉の優れた栄養素たちはこちらです。
・ビタミン
・ミネラル
・鉄分
・カルシウム
・アミノ酸
・グリコーゲン
など
野菜や果物から摂取するイメージの強いビタミンミネラルですが、馬肉には豊富に含まれています。特にビタミンB1は糖質の代謝を上げることから積極的に摂取したいですね。
鉄分は鶏肉の10倍含まれており、効率的に摂取できます。
カルシウムは骨の形成に重要な役割を果たしていますし、グリコーゲンは体を動かすエネルギー源として使われています。
といったように、体の維持に必要な栄養素が豊富に含まれていることが特徴です。
・熊本県
馬肉といえば熊本県のイメージがある人が多いと思います。
実際に国産馬刺しで一番の生産量を誇っています。
熊本県産の馬肉は写真のように適度にサシの入った霜降り肉であることが特徴です。
部位によっては赤身のお肉もありますが、脂のうまさが際立つお肉です。
ちなみに、『熊本産馬刺し』と『熊本馬刺し』という二種類の表記が存在します。
現在、表記のルールとして最も飼育された期間が長い場所を原産地として表記することになっています。『熊本産馬刺し』は純粋に熊本で生まれ育った馬、『熊本馬刺し』はカナダや他県で生まれて、熊本で長く育った馬を表しています。
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・福島県
福島は会津が馬肉の産地として有名です。
熊本が有名ですので、あまりイメージしていない方も多いと思います。
福島の馬肉は赤身肉が主流で、馬刺しにはお醤油ではなく下の写真のような辛味噌をつけて食べます。
にんにくや唐辛子の効いたお味噌で、私はこの辛味噌でご飯や他のお肉も食べてしまいます。
赤身肉でも固くなく、さっぱり食べられるのが特徴です。
・カナダ産
カナダ産の馬刺しの特徴は、脂が乗っていて旨味があることです。
輸入量はナンバーワンで、もともと熊本馬刺し(カナダ輸入熊本飼育の馬)と同じ種類の馬ですので味にそれほどの変化はありません。
輸入の状態で味に変化があると言われ、冷凍状態で輸入されたか、生きた状態で輸入されたかで硬さが変わると言われています。冷凍輸入のお肉は硬くなりやすいです。
その点が国内産の馬刺しと大きく違う点でしょう。
まず馬は牛や豚よりも体温が高く40度近いので雑菌や寄生虫が体内で繁殖しにくいと言うことです。
そして反芻しない動物ですので大腸菌やカンピロバクターの感染リスクも低いとされています。
レアで食することができる牛肉でも、表面には菌がいるので空気に触れている面はしっかり焼いて食べる決まりになっています。
馬刺しは菌や寄生虫のリスクが少ないことから衛生管理を怠らなければ生で食べられるとされていますが、安全面から馬刺し用のお肉はマイナス20度で48時間以上の冷凍が義務付けられています。アニサキスなんかと同じ処理をするんですね。
・馬刺し
一番代表的な食し方です。熊本では甘めの醤油ににんにくや生姜をつけていただきます。
福島では辛い味噌をつけていただきます。
馬肉にも部位があり、赤身の部分、霜降りの部分、トロの部分、たてがみの脂の部分(コウネ)が主な部位。
肩からバラにかけての赤身と脂が挟まったいいとこ取りの部位をふたえごといって、ここも人気の部位です。
脂分を気にする方はもちろん赤身の部分を食べるのがオススメです!
・おたぐり
長野県の郷土料理で、馬のモツ煮です。
長野県も古くから馬肉の生産が有名ですので地域に根付いた料理といえます。
腸は下処理のために手でたぐって洗浄するため、おたぐりと呼ばれるようになったとか。
モツ煮独特の匂いはあるものの、豚や牛のモツが好きな方ならいい肴になるでしょう。
・なんこ鍋
北海道や東北の郷土料理で、馬肉や馬モツを味噌で煮込んだ鍋のこと。
長野のおたぐりと似た料理になりますが、味付けは味噌だけでなく、カレーを使ったり各家庭でもそれそれの味があるようです。
ビタミンB2欠乏症を補う料理として広まったとも言われており、その栄養豊富さがわかります。
・さいぼし
馬肉を干したり燻製にしたりしてジャーキーにしたもの。
昔から伝わる馬肉の保存食で、冷蔵技術が発達していなかった頃から食べられていたと思われる歴史を感じる調理法です。
『裂き干し』から『さいぼし』に訛って呼び名が変化したと言う説があるそうです。
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